
ボスッ。
玄関で、軽い音がする。息子がランドセルを放り投げた音だ。
革だったら、きっとドサッと鳴っていた。もっと重たくて、鈍い音。
私はその音を聞くたびに、ちょっと安心する。あの夏、ランドセルを買わないと決めてよかった、と。
わが家がモンベルの「わんパック15」を選んだのは、息子が年長の夏だった。いま2年生。使いはじめて1年半になる。
結論を先に書く。大満足。もう一度あの夏に戻っても、私は同じものを選ぶ。
この記事でわかること
- 革のランドセルをやめても後悔しなかった理由(1年半使った実感)
- わんパック14・15・16の違いと、サイズの選び方
- 「学校で浮かない?」「先生に何か言われない?」の実際
- 正直よくなかった点と、向いていない家庭
▼まずは価格・在庫をチェック
サイズ・カラーによっては入学シーズン前に品薄になります。


※メーカー希望小売価格は15サイズで17,000円(税込)。
通販サイトは店舗によって価格が動きます。
セール期間のポイント還元を含めた「実質額」の考え方は、記事の後半にまとめました。
30秒でわかる、わんパック15の結論
| 価格 | 17,000円(税込・メーカー価格) |
| 重さ | 1,025g |
| 1年半使った耐久性 | 型崩れなし。見た目はほぼ新品 |
| 雨の日 | ほぼ気にしなくていい(レインカバー内蔵) |
| 息子の反応 | 「珍しくてかっこいい」 |
| 買ってよかった? | もう一度選び直しても、これにする |
向いているのは、「ランドセルに6万円出すことに、どうしても納得できていない人」。
向いていないのは、祖父母がランドセルを贈りたがっている家庭と、革のランドセルそのものに思い入れがある人。
理由をひとつずつ書いていく。
革のランドセルをやめた3つの理由
①6歳の背中に、あの重さは重すぎた
売り場で革のランドセルを持ち上げた瞬間のことを、いまでも覚えている。
ずしり、と手首に来た。空っぽなのに。
ここに教科書が入る。ノートが入る。水筒とタブレットが乗る。それを毎朝、6歳の子が背負って歩く。想像したら、素直に「かわいそう」と思ってしまった。
いまは2年生でも、タブレットを毎日持ち帰る。荷物は私が子どもだった頃より確実に増えている。カバンそのものを軽くしておく意味は、昔よりずっと大きい。
②6万円という値段が、私には合わなかった
もうひとつ引っかかったのが価格。展示されていたものは10万円近くした。
ランドセル工業会の2026年調査によると、平均購入金額は62,034円。
しかも購入者の46.0%が65,000円以上を選んでいる。平均は2018年の51,300円から8年で1万円以上も上がっていて、いまも右肩上がりが続いている。
6年間毎日使うものだから、と自分に言い聞かせてみた。それでも、私のなかで最後まで計算が合わなかった。
③義父母(元教師)のひとことが決め手になった
夫の両親は、長く教師をしていた。
ランドセルの話をしたとき、ふたりが口をそろえて言った。
「ランドセル、小学生には重すぎるよね」
何十年も子どもの背中を見てきた人の言葉だった。長い時間をかけて出てきた実感、という重みがある。これで、私のなかの迷いが消えた。
数あるランリュックから、モンベルを選んだ3つの理由
当時はまだ、ランリュックの種類が今ほど多くなかった。少ない選択肢のなかでモンベルを選んだ理由は、3つある。
1. アウトドアブランドという安心感
山の道具を作っている会社のリュックが、小学校の6年間で壊れるとは思えなかった。この「たぶん丈夫だろう」という感覚は、けっこう大きい。
2. 派手すぎないカラー展開
ワインレッド、ブルーグリーン、ブラック、ブラウンの4色。ランドセルの色の感覚から離れすぎていないのがよかった。
3. ほどよく「ランドセル感」が残っている
ここが一番大きい。ほかのランリュックは、どうしても遠足のリュックに見えてしまう。わんパックは背面と底面にパネルが入った箱型で、通学カバンとしての顔をしていた。
息子に選ばせたら、迷わなかった
親が決めて終わりにはしたくなかった。だから、普通のランドセルとモンベルのわんパック、両方を実際に見に行って、本人に背負わせた。
革のランドセルを背負った息子は、肩を少し落として「重い」と言った。
次にわんパックを背負って、こっちがいい、と即答した。
普段からリュックを背負い慣れている子だから、体になじむ感覚があったんだと思う。親の理屈と本人の感覚が、そこで一致した。
この「本人に背負わせる」工程だけは、飛ばさないほうがいい。親が納得して買ったものより、子どもが自分で選んだもののほうが、6年間の途中で文句が出にくい。
▼息子が選んだのはブラウン


わんパック15の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | 17,000円(税込) |
| 品番 | #1133455 |
| 重量 | 1,025g |
| 容量 | 15L |
| 外寸 | 幅26 × 高さ37 × 奥行き16.5cm |
| 素材 | 840デニール・ナイロン(TPUラミネート) |
| カラー | ワインレッド/ブルーグリーン/ブラック/ブラウン |
| 身長目安 | 125〜145cm |
| おもな装備 | レインカバー内蔵/反射テープ/カラビナフック/防犯ブザー用Dリング/フレキシブルショルダーベルト/背面ポケット(14インチまでのPC・タブレット対応) |
※完全防水ではありません。
14・15・16、どれを選ぶ?
| わんパック14 | わんパック15 | わんパック16 | |
|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 16,000円 | 17,000円 | 18,000円 |
| 重量 | 930g | 1,025g | 1,090g |
| モデル身長の目安 | 120cm | 140cm | 155cm |
| 向いている子 | 入学時に小柄。とにかく軽さ優先 | 6年間使い続けたい | 高学年から使う。荷物が多い |
私の結論はこう。入学時に買って6年間使うつもりなら15。体が小さめで、低学年のうちの軽さを最優先したいなら14。
わが家は長く使いたかったので15にした。1年生の4月の時点でも、背負って歩けないほど大きいということはなかった。
1年半使ってわかった、5つのこと
1. がさつな男児の扱いに、びくともしない
放り投げる。踏む。廊下を引きずる。うちの息子は、本当に雑に扱う。
それでも1年半経ったいま、見た目はほとんど新品のまま。型崩れも起きていない。
840デニールのナイロンにTPUラミネート。買う前に読んだこの説明は、正直ピンとこなかった。いまは全部わかる。
2. 雨の日にまったく気を使わない
これが想像以上によかった。
生地そのものが水に強く、サイドポケットにレインカバーが内蔵されている。革だったら「濡らさないようにね」と毎回声をかけていたはず。その心配が、まるごとなくなった。
雨の日の朝は、そもそも親が忙しい。気にすることがひとつ減るのは、思っていたよりずっと大きかった。
3. 汚れは水拭きで消える
給食のシミも、砂ぼこりも、濡れた布巾でさっと拭けばきれいになる。専用のクリームも、防水スプレーも使っていない。手入れをした記憶がない。
4. とにかく軽い
参観日、教室の後ろに並ぶランドセルを見ると、違いがはっきりわかる。息子のわんパックだけ、明らかに軽そうに見える。
革のランドセルとの差は、数百グラム。たったそれだけ、と思うかもしれない。でもそれを毎日往復で背負うのが6歳から12歳の体だと考えると、話が変わってくる。
5. 本人が気にしていない。むしろ自慢している
正直、これが一番の不安だった。
みんなと違うカバンで、嫌な思いをしないか。入学前の私は、何度もそれを考えた。夜、寝る前にまで考えた。
結果は、杞憂だった。
息子はまったく気にしていない。それどころか「俺のランドセルは珍しくてかっこいい」と鼻を高くしている。子どもの世界の基準は、親が思うよりずっと自由らしい。
「学校で浮かない?」への、いまの答え
ここが一番聞かれる。だから、実際どうだったかを具体的に書いておく。
先生から何か言われたことは、一度もない。 入学説明会でも通学カバンの指定はなかった。心配なら、説明会か就学時健診のタイミングで一度確認しておけば足りる。
友達の反応は「なにそれ」で終わった。 入学して数日、何人かに「それランドセルじゃないの?」と聞かれたらしい。息子は「モンベルのやつ」と答えて、それで終わった。以降、話題にすらならない。
同じ学年に、いま3人いる。 1年生のときはうちだけだった。2年生になって、下の学年も含めて明らかに増えている。1年半で空気が変わったのを、私は肌で感じている。
もちろん、地域差はある。「みんなランドセル」の圧が強い土地もあると思う。ただ少なくともわが家では、心配していた時間のほうが無駄だった。
祖父母に「ランドセルを買ってあげる」と言われたら
これは商品の話ではなく、家庭の話。でも実際に一番よく詰まるところなので書いておく。
わが家は、義父母が元教師だったので説得の必要がなかった。ただ、もしそうでなかったら、私はこう話したと思う。
- 値段の話にしない。「子どもの背中が軽くなる」という話にする
- 買うのをやめてほしい、ではなく、「これを選びたい」と決定として伝える
- 差額を、入学祝いとして別のかたち(学習机、図書カードなど)に振り替えてもらう
祖父母がランドセルを贈ることを楽しみにしている場合、無理に押し切らなくていいと私は思う。ランドセルは悪いものではない。うちの選択が全員の正解ではない。
気になる点も正直に書いておく
いいことばかり書いたので、引っかかる部分も並べておく。
ランリュックのなかでは軽くない
1,025gは、革のランドセルより軽い。ただ、同じモンベルの「ゲッコウパック Kid’s 12-15」は492gで8,200円。軽さと価格だけを最優先するなら、もっと軽い選択肢がある。
わんパックの重さは、背面と底面にパネルが入って形が崩れないことの裏返しでもある。「軽さ」と「ランドセルらしい箱型」を天秤にかけて、後者を取った設計だと理解している。
17,000円は「激安」ではない
ランドセルと比べれば圧倒的に安い。でも通学リュックとして見れば、安価な部類ではない。1万円を切る子ども用リュックはいくらでもある。
6年間もつかは、まだ言えない
うちはまだ1年半。この調子で持つだろうという手応えはある。ただ、6年使い切った感想は書けない。
ランドセル業界の標準である6年保証も、わんパックにはついていない。修理対応の可否や条件は、購入前にモンベルに確認しておくと安心できる。
自立するが、革ほどかっちりではない
パネルのおかげで箱型は保つ。ただ、置き方によっては倒れる。革のランドセルの「そこに立っている感じ」を期待すると、少し物足りない。
周囲の目が気になる子には合わないかもしれない
うちは平気だった。でもこれは子どもの性格による。人と違うことを楽しめるタイプか、そうでないか。そこは親のほうがよく知っているはず。
ほかの選択肢と比べてどうか
| わんパック15 | ゲッコウパック Kid’s 12-15 | 革のランドセル | |
|---|---|---|---|
| 価格 | 17,000円 | 8,200円 | 平均62,034円 |
| 重量 | 1,025g | 492g | 1,100〜1,500g前後 |
| 形 | 箱型・自立する | 一般的なデイパック型 | 箱型・自立する |
| 雨対策 | レインカバー内蔵 | なし | カバー別売が多い |
| 見た目 | 通学カバンに見える | 遠足リュックに見える | 通学カバンそのもの |
| 保証 | 6年保証なし | 6年保証なし | 6年保証が標準 |
軽さだけならゲッコウパック。安心と伝統なら革のランドセル。その真ん中を取りにいったのがわんパック、という位置づけになる。
私が選んだのは、その真ん中だった。
自治体でも採用が広がっている
わんパックは、自治体の入学祝い品としても選ばれている。公表されているおもな導入事例は次のとおり。
- 富山県立山町:モンベルと共同開発した最初の自治体。2023年度以降に町立小学校へ入学する児童に無償配布。「TATEYAMA TOWN」のロゴ入り
- 長野県駒ヶ根市:市内小学校の新入生260人に贈呈。背面に「KOMAGANE CITY」の文字と中央アルプス・宝剣岳、天竜川を描いたご当地ロゴ入り
- 山形県村山市:市内小学校の新入生128人に贈呈
- 福岡県うきは市:令和9年度から、市内の新小学一年生へ「わんパック」15サイズを無償配布
- 岐阜県下呂市/徳島県鳴門市/岡山県備前市なども同様の取り組みを実施(実施年度・条件は自治体により異なる)
うきは市は、事業の説明でこう書いている。従来のランドセルの使用を制限するものではなく、通学用かばんの選択肢のひとつとして提供する、と。
自治体が公費でまとめて配るということは、耐久性と安全性に一定の評価があるということ。私ひとりの感想より、この事実のほうが説得力があるかもしれない。
(制度は年度ごとに見直される場合があります。お住まいの自治体の最新の発表を確認してください)
買う前に知っておきたい3つのこと
1. 買い時は「年長の春から夏」
ランドセルのラン活ほど早くなくていい。ただし、入学直前の1〜3月はカラーとサイズが欠けやすい。一般販売開始の年には早期完売も起きている。
第一希望の色がある人ほど、早めに動いたほうがいい。
2. 買うなら、セールのタイミングを狙う
モンベル公式の価格は、15サイズで17,000円(税込)。楽天市場やYahoo!ショッピングは、店舗によってこれより高いことがある。
ただ、それだけで諦めなくていい。楽天とYahoo!には、定期的に大きな還元のタイミングがある。
| セール・キャンペーン | 時期 |
|---|---|
| 楽天スーパーSALE | 3月・6月・9月・12月/4日20時〜11日未明 |
| 楽天お買い物マラソン | 毎月1〜2回 |
| 5と0のつく日(楽天) | 毎月5・10・15・20・25・30日 |
| Yahoo!ショッピング | 5のつく日、ゾロ目の日、PayPay関連の大型企画 |
ここで正直に書いておく。セール中でも、表示価格そのものが下がるとは限らない。上がるのはポイントの倍率のほう。だから見るべきは値札ではなく、「表示価格 − 獲得ポイント」の実質額になる。
わが家の判断基準はこう。
- 公式との差が2,000円くらいまで → セール中の楽天・Yahoo!のほうが実質は安くなりやすい
- 差がそれ以上に開いている → 公式も含めて素直に比べたほうがいい
もうひとつ。ポイントは待てば増えるけれど、色は待つと消えます。
第一希望のカラーがある人は、セールを待ちすぎないほうがいい。次のセールまで1か月空けるより、いま在庫のある色を確保するほうが、後悔は小さいと思う。
3. 買ったあとにやったこと
- 防犯ブザーは付属のDリングに装着(後付けの金具がいらないのは楽だった)
- 名前は内側のタグに油性ペン。外からは見えない場所にした
- レインカバーの位置を、入学前に本人に一度出させて覚えさせた
▼価格・在庫をチェック


こんな人におすすめ
- [ ] 子どもの背中の負担を減らしたい
- [ ] ランドセルに6万円以上かけることに納得できていない
- [ ] 雨の日や汚れに気を使いたくない
- [ ] 子どもの扱いが雑で、革製は不安
- [ ] ランリュックは欲しいけれど、遠足リュックには見せたくない
- [ ] タブレットの持ち帰りに対応したカバンを探している
- [ ] 上の子のランドセルを見て「重すぎる」と感じたことがある
逆に、選ばなくていい人
- 祖父母がランドセルを贈りたがっている
- 革のランドセルそのものに思い入れがある
- 6年保証がないと不安
- 子どもが「みんなと同じがいい」と言っている
最後の項目は特に大事。本人が嫌がっているなら、親の理屈で押し切らないほうがいい。
よくある質問
Q. 14と15、どちらを選べばいい?
A. 14は930gでモデル身長120cm、15は1,025gで125〜145cm。入学時の体格が小さめで軽さ重視なら14、6年間使うつもりなら15。わが家は長く使う前提で15にした。
Q. 1年生に15サイズは大きすぎない?
A. うちは1年生の4月から15を使った。背負って歩けないほど大きいということはなかった。ただし小柄な子は、実物を背負ってから決めたほうがいい。
Q. 教科書はちゃんと入る?
A. 容量15Lで、A4フラットファイルが収まる設計。2年生の荷物量なら余裕がある。
Q. タブレットは入る?
A. 背面にクッション付きのポケットがあり、14インチまで対応。GIGAスクール端末の持ち帰りで困ったことはない。
Q. 雨の日はどうしてる?
A. 生地が水に強いので、小雨なら何もしない。しっかり降る日はサイドポケットのレインカバーをかぶせる。完全防水ではないので、豪雨のときは中身をビニール袋に入れる。
Q. 自立する?
A. 背面と底面にパネルが入っているので、箱型を保つ。ただし革のランドセルほどかっちり立つわけではないので、置き方によっては倒れる。
Q. 学校で使っても大丈夫?
A. ランドセルが法令や規則で決まっているわけではないので、基本的に問題ない。心配なら入学説明会で確認しておくと安心。
Q. 先生に何か言われた?
A. 1年半、一度もない。
Q. からかわれたりしない?
A. うちの息子は「珍しくてかっこいい」と言っている。入学直後に何人かに聞かれて、それで終わった。
Q. 6年間もつ?
A. 1年半使った時点では、劣化らしい劣化がない。ただ6年使い切っていないので、断言はできない。6年保証もついていない。
Q. 洗える?
A. 丸洗いはしていない。汚れは濡らした布で拭けば落ちるので、それで足りている。
Q. どこで買うのが一番安い?
A. メーカー価格は17,000円。楽天やYahoo!は店舗によって上下するので、セール期間のポイント還元まで含めた実質額で比べるのが確実。ただし色の在庫は待ってくれないので、希望の色があるなら早めに動いたほうがいい。
Q. 女の子でも使える?
A. ワインレッドとブルーグリーンがある。同じ学年の女の子も使っている。
まとめ
ランドセルを買わないと決めたとき、私は少しだけ不安だった。
1年半経ったいま、その不安はもう残っていない。
軽くて、丈夫で、雨に強い。そして何より、本人が気に入っている。17,000円で、そのすべてが手に入った。
ランドセル売り場で値札を見て手が止まった人には、この選択肢を一度見てほしい。
あの日の私が知りたかったのは、スペックではなかった。「本当に大丈夫だったよ」と言ってくれる、少し先を行った人の声だった。この記事が、その役をできていたらうれしい。
▼価格・在庫をチェック


■この記事を書いた人
さこり
小学生と保育園児の子育てをしながら、暮らし・子育て・商品レビュー・副業体験を発信しています。 「好きなものだけで暮らしたい」をテーマに、実際に使ってよかったものをリアルな体験とともに紹介しています。
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